アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグ第4戦が30日に各地で行われ、F組の鹿島はアウェーでペルシプラ(インドネシア)に3―1と快勝して4連勝。同組2位以内が確定し、クラブ史上最速で16チームによる決勝トーナメント進出を決めた。4月7日のセルビア戦(長居)日本代表に選出されたFW興梠慎三(23)が前半26分に勝ち越しゴール。W杯メンバー入りへ猛アピールした。
興梠が意地の一撃を決めた。1―1で迎えた前半26分、MF野沢からの右クロスを胸トラップで冷静に足元へ落とすと、右足でゴールへズドン。19分に同点とされ、相手ペースとなっていた時間帯に嫌な流れを断ち切る勝ち越し弾。「とにかく結果が出せてよかった」。W杯メンバー発表前最後の試合となるセルビア戦へ向け、しっかりとアピールした。
セルビア戦には、同じくスピードが売りのFW永井(福岡大)が選出。日本代表の岡田監督は永井について「興梠に匹敵するスピードを持っている」と高評価しており、危機感がさらに増した中で試合を迎えていた。自身も3月6日の浦和戦でゴールを決めて以来、公式戦5試合連続無得点。復調のきっかけをつかむ6試合ぶりのゴールとなった。
昨季リーグ戦で12試合連続無得点だった時期に交代を告げられ、ベンチで悔し涙を流したことがある。リーグ3連覇に貢献した自負はあるが、年間を通してコンスタントに活躍できなかったという思いが強い。今季も浦和戦以降は決定機まで持ち込みながらゴールを奪えていなかっただけに、「これで次につながるかな」と悪夢を振り払う一発に笑顔が戻った。
チームは父親の急死で離脱したFWマルキーニョス抜きでACL16強入り。今季公式戦無敗も9試合に伸ばした。自信を取り戻しつつある興梠は「まずは(4月4日の)仙台戦だね」と、代表合流前最後の試合でさらなるアピールを誓った。
(Yahoo!ニュースより引用)